005 鹿田 義彦 個展 -Images in Transition- 03.08-03.30



鹿田 義彦 個展 -Images in Transition-
会期:2013年3月8日[金]-3月30日[土] 入場無料
10:00-18:00 土日祝日休 (第5土曜日除く)
最終日3/30(土) 10:00-16:00
オープニングレセプション 2013年3月8日[金]18:00-20:00
会場:Gallery t




Gallery t では、2013年3月8日(金)〜3月30日(土)まで、「鹿田義彦 個展-Images in Transition-」を開催いたします。鹿田は、ドイツ、ベルリンのヴァイセンゼー美術大学の交換留学を経て、2012年に広島市立大学大学院を卒業し、広島を拠点に国内外で活動するアーティストです。本展「Images in Transition」は、1時間の間に規則的にやってくる飛行機をベルリンで撮った写真作品「Flight During One Hour」や、世界中で目にする「ハト」をベルリンの街で捉えた戦争の歴史を今なお想起させる都市的作品群約30点など、日本で再構築した新作を展示いたします。普段は背景としてとらえられる風景や物がGallery t全体へ移行し、そのものとは異なるものとして空間を変化させます。


カメラマンとして被写体を捉え、プリントして提示するのが従来型の写真家と言うのなら、鹿田義彦は、写真家ではない。マテリアルとしての写真を画像として提示する作品には、極めてサイトスペシフィックで、時間、意味といった歴史を定点撮影によって露呈させる現代美術家である。
彼の言う「写真を一種の流動体と捉え、アメーバのように不定形な概念として考察する」という言葉が創作の根源にあるのだろう。作家本人のコメントを以下に記す。

『積層しつづける時間の厚みや場のもつ記憶を掘り起こし、創意を加えることで普段とは異なる視点を提示してみたい。不可視であるそれらに具体的なかたちを与えるため、場の観察と分析をおこない、自身の直感を介入させ、その場のもつ潜在能力を引きだすことが試みられる。
僕にとって、写真はそうした少々わずらわしい研究を支える鋭利な道具であり、それゆえ、写真自体も常に研ぎ澄まされるべき対象となっています。写真を用いたインスタレーションによって、現代社会における不在のことがらを、つかの間、浮上させるような空間になればと考えています。』

東京では、初の個展を是非ご高覧、ご批評いただきたい。
              Gallery t アートディレクター 鰕澤達夫














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