050 福永 敦 個展「ikóynu(イこイヌ)<i(それ)ko(に)inu(耳を傾ける)」 3.3-3.11

画像は、「萱野茂のアイヌ神話集成BOOKカムイユカラ編Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」の目次と
「平取町立二風谷アイヌ文化博物館」のホームページを参照に作表しています。




福永 敦 個展「ikóynu(イこイヌ)<i(それ)ko(に)inu(耳を傾ける)」
2017年3月3日(金)− 11日(土) ※月曜のみ休廊
11:00 – 19:00 / 入場無料

オープニング レセプション:3/3(金)18:00-20:00
作家を囲んでささやかながら開催いたします。
ぜひお気軽にご参加ください。

この度、TOHO BEADS STYLE Tokyo Gallery t では、福永 敦 個展「ikóynu(イこイヌ)<i(それ)ko(に)inu(耳を傾ける)」を開催いたします。「ikóynu(イこイヌ)」はアイヌ語で「動物など普通聞けぬものの言葉を聞く」という意味を持ちます。
現在、ベルリンを拠点に、様々な言語の「オノマトペ(擬音語・擬態語)」をモチーフに作品制作している福永は、2017年1月半ばから2月末まで「さっぽろ天神山アートスタジオ(札幌市)」に滞在し、アイヌ語のオノマトペについてリサーチした新作と、ドイツで制作した作品を当ギャラリーにて発表いたします。
アイヌ語は、継承しているアイヌの人々の数が極めて少ないため、消滅危機言語の一つとして挙げられています(※)。福永は、今回の滞在で、アイヌの人々や研究者に話を聞き、アイヌの伝統文化である「ウポポ(伝承歌謡)」や「カムイユカラ(叙事詩・神謡)」、また、そのカムイユカラを謡う際に用いられる「サケヘ(音やフレーズを繰り返すこと)」に着目し、アイヌ語の音や様相を表すある言葉の中から連続する音に興味を抱きました。
本展では、多層的なアイヌの文化の一端を引用して作家の視点により制作された、サウンド・インスタレーション、刺しゅう作品を展示いたします。固有の文字を持たなかったアイヌの人々が口承してきた記憶-言葉、唄-と残されたアーカイブ-文字、絵、伝統文化-をたよりに読み解いた作家の痕跡をたどることができるでしょう。是非この機会にご覧ください。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

※ 【「アイヌ語」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2017年2月16日 (木) 12:11 UTC、URL: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/アイヌ語】

[作家略歴]
福永 敦 / Atsushi Fukunaga  www.atsushifukunaga.com
2006年よりドイツ・ベルリンを拠点に制作活動。近年の活動では、様々な言語、メディアの中にあるオノマトペを引用し、声や文字でその「音」を制作。

1980 広島生まれ
現在 ドイツ・ベルリンにて活動中
2010 文化庁新進芸術家海外研修生1年間
2007 広島市立大学大学院芸術学研究科博士後期課程満期退学
2006 ベルリン・バイセンゼー美術大学研究生
[主な個展]
2016 Asian Art Show 2016「Linguistic Atlas」NON Berlin/ベルリン
2014 「Humming Dialog」ベルリン日独センター/ベルリン
2013 「ハリーバリーコーラス」アサヒアートスクエア/東京
[主なプロジェクト・グループ展]
2016 「OPEN SPACES」/ボッホルト/ドイツ
2014 「するがのくにの芸術祭 富士の山ビエンナーレ」/静岡
「ゲンビどこでも企画公募2014」/広島市現代美術館、広島
2013 「土湯アラフドアートアニュアル 2013」/土湯温泉町、福島
「Berlin Art Junction」GIZ-Haus Berlin/ベルリン
2012 「Cosmos」Galerie 5th people project/ベルリン
2011 「Nippon Nacht vol.2」Theaterhaus Berlin Mitte/ベルリン
「中之条ビエンナーレ2011」/群馬県中之条町
2010 「WE ARE THE ISLANDS」Kunstraum Kreuzberg Bethanien/ベルリン
[主な文献&賞]
2014 第17 回文化庁メディア芸術祭アート部門審査員会推薦作品にノミネート/日本
2013 福永敦展 ハリーバリーコーラス─まちなかの交響、墨田と浅草/アサヒ・アートスクエア/日本


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